「ホンノワ」テーマ:
文芸部2017(久々のリレー小説)
登録日:2017年06月04日 13時08分

タイトル: | 冬の夜ひとりの旅人が |
---|---|
著者: | イタロ・カルヴィーノ |
出版社: | 白水社 |
発売日: | 2016-10-06 |
価格: | 1944円 |
平均レート: | ★★★ |
テーマの説明
みんなで話をつないで「小説」を作る遊びです。
<遊び方>
素敵な物語を一緒に作りましょう。
1行からどなたでも参加できます。
「感想・声援」や「ぜひXXXもXXXして」といった要望などは、ぶら下がりコメント欄に書き込んでください。
投稿がかぶってしまった場合、後の方が修正して無理やりこじつけてください。
㊟ストーリーの投稿は一人一日一つまでとさせていただきます。
感想等の書き込みには回数の制限はありません。
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1行からどなたでも参加できます。
「感想・声援」や「ぜひXXXもXXXして」といった要望などは、ぶら下がりコメント欄に書き込んでください。
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㊟ストーリーの投稿は一人一日一つまでとさせていただきます。
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この読書会は終了しました。
[主催者の終了メッセージ]
おつきあいありがとうございましたw
おつきあいありがとうございましたw
罪と罰 (上巻)
「さ、君たち、むこうの世界へ帰るんだ。それともこのままこの世界で生きていく? あるいは……」
ファンタジー世界の人物たちは「罪と罰」を見た瞬間顔を青ざめさせ、我先にとどこでもドアへ向かっていった。そして可藻目に別れの言葉も告げずに消えてしまった。
「あっちの世界ではね、有名なんですよ、この本。誰も読んだことがないから、読んだら随分ひどいことがおきると思ってるようなんです。って、僕もまだ読んでないんですけどね。だから効果覿面ってわけ」
三兵理社長は言った。
「しかし、先生には驚きましたよ。だってあなたが旅をしてきたのは、僕の世界、ぼくがこれまで読んできた本の世界なんですから」
先生、と言われて可藻目は気づいた。いつの間にか少女ではなくなっている。
「あなたには、誰かの読書体験を共有できる能力があるようですね」
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みをつくし献立帖
「これ,話し出すと長いわよ。座った方が良いわ」と口を挟んだのは著輪だった。
「あれ?著輪さん,あなたはみんなと一緒じゃ…」「私?私はドリル屋,つまり三兵理出版の看板商品“うんこドリル”を手がける敏腕編集&営業よ。」
「そうだ!それが問題なんだ!著輪だって昔は愛州亭と組んでめくるめくラブロマンスの主役をはっていた人気のヒロインだった。多毛増だってそうだ。忍者ものが売れまくる時代もあった。者殺師は必殺仕事人として憧れの的だったし,野洲比呂だって正統派娯楽小説の頂点に立つ勢いだったんだ。なのに,いまや売れるのは行くっち坊の料理本とうんこドリルだけだという。ここをどうにかしなければ,我が社もファンタジー界も共倒れなんだよ!」
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乱入お待ちしておりますww
くしゃみくしゃみ天のめぐみ
可藻目はぶるっと体を震わせ、くしゃみをした。
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あとはよろしくお願いします(_ _)
加藻目はその日から図書館にも行かず、毎日パソコンに向かって原稿を書き続けた。書くのはもちろん、自分があちらの世界で体験した物語だ。ただし村上龍とか貞子とか青い猫型ロボットとか、版権のヤバそうなものには触れずにうまいことそれぞれの登場人物の特殊能力を活かしてアレンジして書いた。
そうした努力の果てに、ついに物語は完成した。編集の著輪と三兵理社長の入念なチェックの後、ついに出版に漕ぎ着けた。
三兵理出版のこれまでの人気作の登場人物が多数登場する本ということで、マスコミや業界人を多数読んで盛大な出版記念パーティが行われることになった。
今日はついにその当日である。
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美しいハーモニーで日本抒情歌を (女声二部・混声四部)
愛州亭だ。
手には三兵理社長の部屋で見つけた「『黒いブランチ』ヒットの秘密~著輪と愛州帝」という題名の本を持っていた。二人は、「黒いブランチ」をヒットさせた歌手でもあり、ラブロマンスで主役をはっていた人気者でもあったのだ。
著輪が愛州亭の視線に気づく。
愛州亭は、輝いていた若い二人が満面の笑みで見つめあっている表紙を高く掲げる。
二人の視線が絡み合い、互いに大きく頷きあった。
地下牢で久しぶりに歌った時、二人で歌うことの楽しさを思い出したのだ。
(その後二人はデュオを復活。「アイスティーをあなたに」「ドリルをあなたに」「ヤーチャイカをあなたに」の「あなたに3部作」が大ヒットし、大スターへと昇り詰めることになる。)
7時になった。
さあ、パーティーの始まりだ。
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あら、長い付き合いなのにご存じじゃなかったかしら? (笑)
オバケちゃん (オバケちゃんの本)
「あっちの女性たちは時代劇風か、もしかして行くっち坊に扮しているのかな?」
ビールジョッキを片手に赤ら顔の輪貴氏がハイテンションで盛り上がっていると、真っ赤なドレスに身を包んだ女性が彼のジョッキを取り上げていった。
「あら、あなたなにを飲んでいるの?ビール?だめじゃない。せっかくのパーティーだもの、もっとふさわしい飲み物を飲まなくちゃ。」そういうと七色に輝くグラスを差し出した。
「なかなかの盛況ぶりですな。」着流し姿の涼やかな目をした男が可藻目に声をかける。
「気を悪くしていないといいのだけれど」と可藻目は遠慮がちに言った。
あの人この人を登場させた物語を書き上げてはみたものの、皆にいい役どころを割り当てるというわけにはどうしたっていかなかったのだ。
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八朔の雪―みをつくし料理帖
「そうね。ありがとう。」
そんな会話をしている若い二人のもとに、派手な年増女二人が近づいてきた。
「あら、あなたかわいいわね。下がり眉のあなたじゃなくて、こちらのお嬢さんよ。あなたの夢は何?」
「私は、この友達が作る料理をたくさんの方に食べてほしいと思っています。いつか二人でお店を持つことが夢なんです。」
(この会話がきっかけとなり、年増姉妹のプロデュースで三兵理出版より写真集を出版。その美しさに世間は騒然となった。その後、借金返済・レストラン開店を経て、二人は美のカリスマ・食のカリスマとして崇めたてられることになる。)
突然、著輪が壇上に駆け上がり、マイクをとるとこう言った。
「たった今入ったニュースです!」
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妹もきっと怒らないと思うのw
なるほど忍者大図鑑
「世界的に有名なフィンランドの映画監督ソノー・ジツ氏の新作映画に、日本が誇る忍者多毛増氏の出演が決まりました!」
実のところ、それはソノー・ジツ氏が監督業の傍ら趣味で手がけたBL漫画を三兵理出版が全面的にバックアップして日本で売り出すこととのバーター取引ではあったが、結果的には双方を律することになった。
多毛増の本格的な「演技」は世界の注目をあつめ、ニンジャは世界共通の言葉となった。
そしてソノー・ジツ氏のBL漫画は多くの愛読者をもつ、三兵理出版人気のレーベルへと成長することになる。
もっともそれは、もう少し先の話ではあるが……。
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日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ
パーティー会場の扉を開けて入ってきた男があった。
皆さん覚えているだろうか、江戸編に登場しあっという間に消えたあの男である。
「北野加藻目さん、私の入れたてのお茶で朝を迎えませんか」
武野紹鴎一世一代の告白である。
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万葉仮名でよむ『万葉集』
可藻目がありがたく誘いを受けようとすると着流しの男が間に立って遮った。
「かもめさん、この方は異界の人間ですよ、あなたまだ緑釉の香合を持っていませんか?」
「あっ、本当だ。」
なんと、まだ香合が懐に入っていた。そうか、だからまだ異界の影響が残っていてみんなの名前が万葉仮名のままだったのだ。可藻目は武野紹鴎に香合を渡して言った。
「ありがとう、武野紹鴎さん、お気持ちは嬉しいけれどあなたは異界の人間、私はあなたと一緒にはいけません、だからお茶は飲みません。その代りにこれをお持ち帰りください。」
武野紹鴎は緑釉の香合を恭しく両手にて拝受し、押し頂いたまま徐々に体が透明になり消えていった。
そして、可藻目はかもめに、野洲比呂はYasuhiroにと、全員が現実界の名前に戻ったのだった。
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でもいいや、とにかく名前変更ね。了解!
ハンドルそのままだと呼び捨てにしにくい気もするけれど~その辺はご容赦!
転職に向いている人 転職してはいけない人
パーティーの終盤、次回作について尋ねられたかもめが、なんと突然の絶筆宣言をしたのだ。
その理由は「これからは趣味のプロファイリングをいかして、敏腕編集者をめざします!」というなんとも不可解なものだった。
新人とはいえ売り出し中のお抱え作家に公衆の面前で造反された三兵理社長の話題は、しばらくの間、ワイドショーの格好の餌食となり、株価も暴落、一時は経営危機もささやかれたほどだ。
しかし、そこからの巻き返しはすごかった。
三兵理出版は出版不況をものともせず、次々と新人作家の作品を発表し続けたのだ。
かつての者殺師は、剣をペンに持ち替えて今や鋭い切り口でどこにでも突っ込んでいく社会派のノンフィクション作家になっている。
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たびたび作中に登場させてもらい感謝であります!
あまり顔を出すことが出来ずに申し訳ありませんでしたm(_ _)m
ベストセラー小説の書き方
もちろん驚異的な売り上げの裏には、編集者から営業担当に配置換えされて水を得た魚のように全国の書店を飛び回っている輪貴氏の活躍があったことは見逃せない。
かくいう私、踊る猫も、異世界と人間界をつなぐ独特の文体で、多くのファンを持つ。
実を言えば、この「三兵理出版奇跡の歩み(仮題)」の草稿は、Yasuhiroが書くはずだった。
だが奴ときたら「異世界にも顔が利く踊る猫が適任だ」などと俺に仕事を押しつけたのだ。
まあここらで出版社に恩を売っておくのもいいだろう。
どうせこの原稿は、あちこちからのクレームで、滅多切りされて都合良く改変されるに違いないのだ。
ふっ。かもめ編集者のお手並み拝見といこうではないか。 (完)
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みなさんの妄想力の凄さに感動しちゃいました。
楽しかったです!ありがとうございましたm(__)m
ちょっと最後ばたばたしてて参加できませんでしたが、楽しく参加させていただきました!ありがとうございましたm(__)m
北野可藻目 小説家を志し、三兵理出版から念願の処女作「私はカモメ~北国通信」を出版するが、その出版パーティーで「作家をやめ編集者になる」と宣言、周りを驚愕させた。現在、三兵理出版の編集者として活躍しているが、社員の誰より、いや社長より大物に見えると評判である。多くの作家から指名され、三兵理出版にはなくてはならない存在となっている。趣味はプロファイリングで、いつも閻魔帳を持ち歩いているという噂。
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多毛増 伊賀一族の頭領、服部多毛増。フィンランドの映画監督ソノー・ジツ氏の映画に出演したことから人気爆発。現在、世界中で活躍している。昨年度「世界で最も稼いだ人ランキング」5位に入り話題となった。映画では濡れ場もあったことから、男性ファンも多数。写真集「NINNJA」自叙伝「成り上がり~しもべから忍者へ」好評発売中。
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でも、こんなにう○こまみれの物語に使われたとは夢にも思わないでしょうね~(^-^;
「はてなの飯」「とろとろ茶碗蒸し」など、看板メニューのレシピを惜しげもなく公開した「料理帖シリーズ」は世界中で大ベストセラーとなっている。下がり眉。
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者殺師 社会派のノンフィクション作家。「殺気」「伝説の殺し屋」など著書多数。必殺仕事人としても有名。その殺気だった雰囲気から「編集者泣かせ」「インタビュアー泣かせ」と呼ばれているが、なぜか北野可藻目にだけは頭が上がらない。弱みを握られているとの噂がある。
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まとめていただき、ありがとうございました!
こんな役柄だったんだぁ~、と初めて知りましたw
羽似衣 羽印虞素の双子の姉で三兵理の伯母。別名・黒の王女。「美」の研究に熱心。一冊の本をめぐり壮大な姉妹喧嘩を繰り広げた。いつもスリッパを履いている。
年増姉妹 仲直りしたあとの羽印虞素と羽似衣のコンビ名。言渚魅のプロデューサーとしても有名。二人のセクシー写真集「アラ還ですけど、なにか?」が大ヒット。現在写真集「古希が好き!」を撮影中との噂がある。
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ロウジンスキーとしては見逃せないな。その写真集!
踊る猫 黒いブーツを履いて猫耳をつけたコスプレ姿が有名な作家。異世界と人間界をつなぐ独特の文体で多くのファンを魅了している。趣味はダンス。「三兵理出版奇跡の歩み」の著者でもある。
ソノー・ジツ フィンランドの映画監督。世界的巨匠。代表作は「NINNJA 多毛増」。監督業の傍ら趣味で手がけたBL漫画も大ヒット。現在三兵理出版の人気レーベルとなっている。
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こんなところに野洲比呂が!
http://www.honzuki.jp/book/2374/review/179156/
三兵理 三兵理出版社長。一代で日本を代表する出版社に築き上げた敏腕社長。羽印虞素の息子で羽似衣の甥。人前で「坊」と呼ばれると耳まで真っ赤になってしまう。
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あー楽しかった。終わっちゃうのが寂しいですね。みんなの発想力に刺激されて、リレー小説は脳トレになった気がします(笑)…では、またの機会に!
かもめ通信さん、お疲れ様&ありがとう!
皆さまありがとうございました。